昭和24年創業、リフレワタナベの渡辺さんに、当時の九品仏や品揃えについて聞きました。
今年のお正月に98歳で亡くなった主人の父が昭和24年に戦争から帰ってきて始めました。最初はこの反対側、以前、八百屋さんだったところでやっていたんです。最初は何をしようか考えたみたいですけど、昔は物がない時代だったから「ざる」とか「ほうき」とか家庭で日常使うものを売ろうと考えたようです。神奈川県の農家を自転車でまわっては日用品の買い出しをしたり、大森の方に座敷ほうきなどを仕入れにいっていたようですが、何を仕入れてもここに帰ってくる前にみんな売れちゃったそうです。だから、その頃から何でも置くようになったんじゃないかしらね(笑)。
おじいちゃんが始めた頃は、まだここらは7件ぐらいしかなかったそうで、まだ道路も砂利道でね。当時の建物は木造の2階建てで、この辺はみんなそうだったようです。今みたいなシャッターじゃなくてね、でっかいガラス戸を朝外して夜になるとまた閉めてね。うちは家庭用品でも扱っているのが荒物っていって、だから荒物屋っていってました。
平成元年に今の店舗に建て替えたんですが、その時に設計してくださった方がお店のリフレッシュという意味で「リフレワタナベ」という店名を考えてくださったんです。その前は渡辺金物店だったんです。
「ここに来れば何でもある」とか「もう今更ないんじゃないかっていうものでもある」ってよく言われます。古くなったらもったいないけど処分したり、あと、お客さんもいろいろ見ていますから、同じ商品でも型が変わったりして売れなくなるものもあります。探せば廃盤になったものでもきっとあると思います(笑)。
普段からざるやほうきなんかはよくでますね。それと、最近は周りにうちみたいなお店がなくなっちゃったので、農家をやっている方やお庭の広い家の方が、尾山台や等々力、田園調布の方から道具や土、鉢などの園芸用品を買いに来てくださいます。そのほかでは雪や台風のシーズンには、雪かきや懐中電灯、電池、カセットコンロ、カセットボンベ、窓ガラスをとめる養生テープなどの防災用品がでます。特に若いお母さんたちが買っていってくれますね。何か起きると大変ですから切らさないように注意しています。
普通は問屋さんから仕入れますけど、お客さんから「こういうのないですか」って言われて「へぇー、こんなのあるんだ」っていうことが良くあります。そんなときはネットで探して仕入れることもありますよ。例えば、最近各家庭でゴミの日にいろんなペール(ゴミバケツ)出しているでしょ、ああいうのは普通の問屋さんに聞いても分からないからネットがほんとうに便利です。
お客さんから、欲しいものを言っていただければ一緒に探します。こんなに色々商品があってもどこに何があるかは大体分かりますから。世間話をしながら気軽に聞いてもらえればうれしいですね。最近は外人さんもすごく増えているんですが、スマートフォンでこんな物、というのを見せていただけるので一緒に探すことができます。
親の代からここにいますからそれを引き継いだ感じですけど、静かでのんびりしていていいですよね。地域柄、皆さん知っている方ばっかりですから気心も知れていますしね。
民謡と尺八です。尺八は若いときからやっていまして、最初はちゃんと習っていたんですが3年ぐらいで先生が病気で亡くなってしまって。その後は独学です。唄は、民謡を唄う会に入って、人が唄っているのを聴きながらそれにあわせて音を出して練習しています(ご主人)。私はガーデニングをやっています。お野菜を作ったり(奥様)。
土鍋もありますよ。もちろん、他の家庭用品も大体はありますから分からないときは気軽に声をかけてくださいね。園芸用品とか重いものは配達もしますよ。
魚重さん、いつも新鮮で美味しい魚をおいていますよ。
電話番号 03-3701-1572
営業時間 9:00 - 19:30
定休日 日曜日