1932年創業のお豆腐屋さん。様々な地域活動に積極的に参加されている毛利さんにお仕事や地域の事について伺いました。
お店は自分が3代目で、今年でだいたい88年、1932年創業のはずです。創業した頃は、今のこの場所じゃなくて、向かいのファニー興産の裏側、ひとつ路地を入ったところで創業して、ここに引っ越して来たのは60年くらい前ですね。昔の豆腐屋は、自転車とか天秤棒でかついで若い衆が売りに行ってたもんだから、店が商店街にある必要がなかったようで、どこの豆腐屋もそうだったんだけど。まぁウチのおばあさんが先見の明があって、ここに建っていた古い建物を買ってこっちへ出てきたって感じ。自分が物心ついた頃には、親父も売りに行くことはなくて、売り場と食料品屋さんに卸売りするくらいでしたね。最初は、こっちの製造部側だけで、今の売り場の方は中華屋さんに貸していたんだけど、年とってやめちゃったんでこっちに売り場と揚げ場を作って今のお店のかたちになったんです。20年も経たないけどね。
店の手伝いで小遣いはもらってたけど、あんまり思って無くて。継げとかもいわれたことなかったんだけど、その当時はまぁまぁ稼ぎのいい商売だったんでサラリーマンやるよりいいかなぁ、じゃあ豆腐屋でいいかって思って。今はだいぶん違う話になっちゃったけど(笑)
お客さんの認識とあわせて、今日つくったのを今日売ってる。ちゃんとしたものを提供するってのは当たり前なんだけど、材料もそうだし、すべての行程を丁寧につくってますね。
ただ同じ材料で、つくればいいってもんでも無くて、大豆をふやかすタイミング、すり潰し具合、煮るときの具合とか、その行程の積み重ねです。今使っている機械は自分が仕事始めてからだけど、もう30年くらい経っちゃうのか。割と壊れないので、消耗品だけ取り替えてく感じだね。
ありがとうございます。豆乳の甘みは別に砂糖とかは入れてなくて、大豆をすりつぶして、煮て、しぼっただけだけど、売り場で40本ぐらいと、入れ物持参で前日に入れ替えるお客さんもいるね。
お惣菜はね、15〜6年前に売り場をつくったときに、豆腐だけじゃさみしいのでお袋がはじめて、和風の物や豆腐とゆかりがあるものを。あんまり原価とか気にしてないから…それのせいじゃないかな?(笑)
初めは仕事の一環でやってたけど、やってるうちに任されることも増えてきて。一年通して商店街の行事やお祭りだとかの準備で大変だけど、頼りにしてくれるのはありがたいね(笑)
あとは、九品仏小学校の同窓会の役員だけど、それももう30〜40年年近いかな。年に1回の総会と同窓会だよりの編集。編集は原稿集めるだけだけど、大変なんだよ(笑)
昔はお祭りも小っちゃっくて軽い御神輿だったんだけど、担ぐ距離が長くてね。こっちから、等々力通り、駒八通り、環八まで行って、人数も少なかったからずっと担ぎっぱなし。20人なんていたのかね(笑)
そうだね。僕は21期だから。クボタ理容店さんやリフレワタナベさんは、一桁代。九品仏小学校は、ベビーブームの一番後ろの方にできた学校だけど、あと2、3年で70周年になるのかな、自然と積み重なっていく物だよね。
どんどん綺麗な建物になって、お店やってる人も少しずつ代わってるけど、やっぱり穏やかなところだよね。お客さんも穏やかな人が多いので。
とくにそう思うようになったのは、九品仏小学校の2〜3年生が、店調べとかって来て「九品仏のいいとこはなんですか?」って聞かれて、毎年やってるうちに再認識したよね。
国産新大豆は、5月ぐらいに新穀になって出回るようになるので、やっぱり豆腐もちょっと香りが良かったりするね。大豆の扱いって、お米をすっかりやり終わった後になるんで。
自由が丘に行く途中にある、漢江って焼き肉屋さんがあるんだよね。今結構有名でテレビ出たりするお店なんだけど。もう4〜50年くらいかな。一番最初から食べに行ってるから(笑)特に冷麺がおいしい。
電話番号 03-3701-1415
営業時間 9:00 - 19:00
定休日 日曜日・祝日