今月のこんにちは

  • 今回の表紙は2020年4月号から2021年3月号までの表紙を飾っていただいた皆さんです。
    また、読者の皆さんも一緒に「月刊九品仏あちこち」を作っていただいていおりますので「and you!」の部分にその思いを込めました。読者の皆さんと一緒に今後も「月刊九品仏あちこち」を育てていきたいと思いますので、引き続き応援いただけますと幸いです!

今月は月刊九品仏あちこち第2期ふり返り号

今月は「月刊九品仏あちこち第2期ふり返り号」といたしまして編集人の視点から2020年4月号から今までの取材での出来事や1年をふり返ります。

いつも月刊九品仏あちこちをお読みいただきましてありがとうございます。取材、編集を行っております水野でございます。もうご存じの方も多いかと思いますが、改めてご挨拶させてください。「月刊九品仏 あちこち」は、奥沢にある株式会社グラムが毎月20日に発刊している情報誌で、九品仏・奥沢地区にあるお店の情報や地域の情報を発信しています。「あのお店に行こう」ではなく「あのお店のあの人に会いに行こう!」という人と人同士のあたたかなつながりをつくるお手伝いをする事を目指して活動しています。

2019年の4月の創刊から、1年が過ぎて2年目、第2期に入り、ようやく取材や記事の作成も起動に乗り始めた矢先、新型コロナウィルスの流行によって今までのように対面インタビューを行うことが難しくなったため、紙面やメールでのインタビューを導入するなど取材方法を見直したり、記事の内容をより精査したりと、本誌の意義について改めて深く考えながら、また試行錯誤を繰り返しながらの運営となりました。

1つのお店をピックアップして紹介する「今月のこんにちは」を毛利豆腐店さん、オリオンさん、ときわや商店さん、kitchen studio Luculiaさんの4店舗、特集記事は計7回、16店舗の1年間で計20店舗の紹介を行いました。

今までよりも取材をする、地域の皆さんからお話しをお聴きできる時間が限られる中で取材をした皆さんの素敵な部分をしっかりと伝えられる文章や写真を作れるように!コロナ禍でもつながりが感じられるような記事を!と思いながら走り抜けました。取材の度に、お店のことだけではなく、お客さんや地域の子供達のこと、この町のことを大事に考えていらっしゃるんだなと言葉の端々から感じます。

表紙写真を撮影する際には皆さん大体恥ずかしがられるのですが、それでもお客さんのお話や地域のお話、お店のお話をしながら撮影をすると笑顔になっていただく事が多く、その瞬間を逃さないようにシャッターを切っています。お店の方々と地域の方々、お互いに顔がよく見える状態だからこそ、自分のことだけではなく、お客さんのこと、地域のことを自然と思いやる状況になるのではないかと思います。

歴史のあるお店と新しいお店が混然一体となって1つの場所を作り出し、心地よく穏やかな空気をつくっていて、その空気に魅力を感じ、集まってくる方々もいらっしゃるのではないかと思います。

また、人を引きつける力を持った方「引力のある方」が多いなと取材の度に感じさせられます。もちろんご本人は気づかれていないと思うのですが、その引力は「丁寧な仕事」や「人柄」「自信」などから生まれているのなのかもしれません。それは一朝一夕にしてできることではなく、その人の歴史から来るものだとお話しを伺いながら感じています。好かれるというか、人懐っこさや、またここに来たいと思わせる力があるのではないかと思います。

今まで誰も経験したことのない状況下でも、しっかりと対応をして前を見続けてお話ししてくださったり、新しい取材形態にもご協力くださったり、中には感謝の手紙をいただくこともあり、勇気づけられることも多くありました。何気ない日常の大切さ、今までがいかに希有な状態だったのか。日常がもっと大切な時間だったのだと気づかせていただいた1年間でした。これをお読みの皆様も日々の生活の中で気づいたことが多くあったのではないかと思います。人と会うということがなかなか難しくなる中で、本誌を読んでいる間はなんだかそのお店にいるような気持ちになったり、地域とのつながりを感じていただけるような楽しい記事になるようにと願いを込めて記事を書いてきましたが、皆さんには伝わりましたでしょうか。

今回の表紙は皆さんの笑顔を大集合させました。こういったあたたかな方々がいらっしゃるこの町、この九品仏、奧沢地域の良さをしっかりと伝えていけるよう精進して参りますので、これからも引き続きご愛読いただけますと幸いです。