今回の表紙は大和屋精肉店の中田智章さん・はるいさんご夫婦。
大人気のコロッケや天ぷら等が並ぶケース。いい匂いが漂ってきます。
はるいさん手作りのお惣菜。この日は美味しそうな煮物が店頭に並んでいました。
智章さんが目利きした様々な種類のお肉が揃っています。
白帽、衛生服、マスクでビシッと決めた智章さん。衛生管理もバッチリです。
ご夫婦仲良く、撮影に応じていただきました。今回は「大和屋精肉店」の中田智章さん・はるいさんご夫婦にお店の歴史や九品仏商店街の昔の様子について伺いました。
※以下智章さん（智）、はるいさん（は）
（は）聞くところによると商店街って言う感じゃまだなかったころ、九品仏駅からこのお店までまだお店が6軒くらいしか無いときに品川から昭和4年にここに引っ越してきたそうで、昔はたばこ屋さん、雑貨屋さん、お茶屋さんをやっていました。元々はお肉屋さんではなかったんですよ。
（智）父親が郵便局に勤めてて、母親がたばこ屋。看板娘って呼ばれてたよ。俺は16才から大和屋っていうお肉屋でずーっと修行して、昭和37年に結婚して3年目に店を持ったんですよ。39年12月1日。お袋の亡くなった日。お肉屋さんをはじめるときにたばこ屋さんだけ残して今のかたちになった。27歳でまだまだ若かったね。今は孫がそれくらいだけど。だからお店出してもう60年は過ぎてるね。
（は）一番大変だったのは30歳くらいの時ですね。結婚してすぐに子供が3人生まれて、3人を育てながらお店もやってましたね。たばこ屋さん閉めてから肉屋のほうを手伝って、2人でやってた頃は夜の12時くらいまで。そのころはおじいちゃんも手伝ってくれていましたけど大変でした。そのうち子供達がみんな大きくなったので娘にお婿さんをもらってそれからずーっと今まで働いてもらっています。
（智）うちは子供3人とも女の子だったからね。長女が後を継いでくれてる。たった3人の大事な娘です。昔からしたら少ないね。少子高齢化っていってるけど、うちは孫が9人、ひ孫だって2人いるんだから（笑）
（は）今も私がたばこ屋の方をやって分業しています。あと焼売、焼きそば、お惣菜は私が担当。午前中に作るんですよ。皆それぞれ分業でやることが決まっています。お惣菜は毎日はやれないですけど。料理好きな孫も手伝ってくれてますからね。
（智）あとは昔近くに電気会社があって、そこからよくコロッケ1000個とか注文来て、早朝にコロッケ1000個つくってパン粉つけて持ってくんだよ。ありがたかったけど大変だったね。
（智）お客さんは地元の常連さんが多いから、よく見るってことと、ちゃんと大事に会話することだね。買い物の多い、少ないとか大体見てると家族がいるか一人暮らしかってその人の人となりが分かるよね。あとはこういう料理に使いたんだけどって聞かれたらちゃんと答える。スーパーだと店員さんに聞いても分からないこともあるでしょ。そういうところがね、やっぱり個人の店はいいんだよね。ここら辺は地元の人が多くてお店を継いでる人が何十人といるよ。地道にがんばってやってるお店が多いね。専門店が多いし、最近は新しい人も随分入ってきてるね。
（は）本当にいろんなお店がありましたね。肉屋さんも6軒もあったんです。駅前に1軒、銀行の前に1軒、うちがあって、その2、3軒さきに肉屋さんあって、あと環八のほうにも…今はうちだけになっちゃいましたけど。魚屋と肉屋と八百屋が固まってあって市場みたいになってたんですよ。
（智）もう大変だったね。それでも続けてやって来れたんだねー。酒屋もいっぱいあって昔はのんべいが多かったのかね（笑）お店を立て直してもう30年くらいになるけど、昔は家の軒先みたいなかたちでガラス戸をガラガラって開けて入ってくる感じだったね。
（智）肉はあんまり季節関係ないからなー…鶏が一番出るね。鶏、豚、牛の順番。お惣菜はコロッケがやっぱり人気だね。主力はコロッケ、メンチ。肉団子とか唐揚げとかお惣菜も天ぷらも大体のものは一年中やってるからね。全部おすすめ！そういうことになるね（笑）
（智）仕事終わったあと、一杯飲む！それが楽しみだね、それしかない！（笑）
（は）今はコロナの影響でなかなか行けないですけど、友達となにか食べに行ったりするくらいですかね。
（は）お花のちよださん。仏様のお花買ったり、あとは玄関のお花も切らさないようにして、あとはお庭に少し。切らさないように買ってます。
（智）あと酒屋さん、辰巳屋酒店さんも古いんだよ。
電話番号 03-3702-8108
営業時間 9：00 - 20：00
定休日 水曜日